①入浴前に30分の休憩を
旅館についたら直ぐにお風呂に入りたいところですが、30分くらい休憩し、体力を回復してから入浴しましょう。入浴は予想以上にカロリーの消費量が多く、かなり体力を必要とします。
10分間の入浴は20分間のジョギングに匹敵するといわれています(42度の温泉に全身浴で約80kcalの消費)。
②水分補給をしっかり
入浴による発汗で身体から水分が失われます。
水分が失われると血液もドロドロになり、梗塞を引き起こすおそれがあります。
入浴の前後にコップ1~2杯の水分補給をしましょう。
旅館の部屋に置いてあるお茶とお菓子は、水分補給と栄養補給になりますので、大いに利用してください。
③食前食後の入浴は避ける
入浴すると全身の血行が良くなりますが、反対に胃腸は血管が収縮し、活動が不活発になります。
食前の入浴は短めに、食後の入浴は60分以上休憩してからにしましょう。
就寝前の入浴が良いでしょう。
飲酒後の入浴は気分が悪くなったり、事故を引き起こすおそれがあります。
飲酒は控えめにし、入浴もほどよく醒めてからにしましょう。
④入浴は半身浴から始める
入浴すると身体にお湯の重さがかかります。
全身浴の場合は600kgもの圧力がかかり、呼吸が荒くなり、脈拍も速くなります。
入浴は心肺に負担の少ない、半身浴から始めましょう。
入浴時間は10分間くらいが適当でしょう。
3分の入浴と5分の休憩を3回繰り返す「分割浴」は身体に負担が少なく、お勧めです。
⑤足湯は体力を消耗しない温泉療法
足湯は全身の血行を良くし、体内の老廃物の代謝を高めます。
自律神経も安定し、心身を体の芯からリラックスすることができます。
足湯の時間は15分くらいが適当です。
また、温水と冷水の足湯を交互繰り返すと、保温効果が高まります。温水5分、冷水30秒を繰り返します。
⑥温泉では身体を洗わない!
温泉療法は温泉成分を肌に残すところに意味があります。
中宮温泉には肌をツルツルにする石鹸の働きがありますので、かるくこするだけできれいになります(ナトリウム-炭酸水素塩泉の機能)。
また、温泉成分が肌を覆って水分の蒸発を防ぎます(塩化物泉の機能)。
温泉は家庭のお風呂と違い、上がり湯やシャワーは要りません。
⑦飲泉は100~200ml
中宮温泉のお湯は飲むことに適しています。
温泉成分のバランスが良く、特定成分を過剰摂取する心配がありません。
昔から「胃腸の湯」と呼ばれており、慢性消化器病、慢性便秘、糖尿病、痛風、肝臓病が飲用の適応症に指定されています。
飲泉は一回に100~200mlが適量です。一日の摂取量は200~1000mlに止めましょう。